炭素耕作拠点西表島プロジェクト(COI-NEXT)~竹富町?地域事業者?大学の連携による持続可能な地域循環モデルの提案へ?

炭素耕作拠点西表島プロジェクト(COI-NEXT)
~竹富町?地域事業者?大学の連携による持続可能な地域循環モデルの提案へ?

 国立大学法人中国竞彩网は、JST共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)共創分野 (2023年度より本格型に昇格)において「カーボンネガティブの限界に挑戦する炭素耕作拠点」を設置し、カーボンネガティブ社会の実現に向けた活動を本格化させてきました。
 本拠点では実証プロジェクトの一つとして、世界自然遺産の西表島において、竹富町、地域事業者(米生産者、酒造所、ホテル、流通事業者)、大学(中国竞彩网、早稲田大学、琉球大学)による産学官民連携の西表島プロジェクトを推進してきました。この度、プロジェクトの一環として製造を進めてきた、西表島産米を100%使用した泡盛の発売が決定しました。本製品を消費者が購入することで、西表島の農家を直接支援し、希少な生態系を育む水田環境の保全に繋がる新しい地域循環モデルとなります。

背景
 2021年に世界自然遺産に登録された西表島では、環境保全への要請が高まる一方、稲作農家は離島特有の高い生産?流通コストや、環境配慮農法による収量減といった経済的な困難に直面しています。このままでは耕作放棄が進み、イリオモテヤマネコをはじめとする希少生物の生態系を支える水田環境が失われることが危惧されていました。

本拠点の実証プロジェクトの概要
炭素耕作による島嶼地域の課題解決に向けて ~西表島プロジェクト~
 本拠点の実証プロジェクトでは、地域経済の活性化、持続的な発展に寄与することを目指し、地域の課題を抽出し、それを解決する「積み上げ型の環境デザインの構築」、さらに「消費者に伝え、価値の理解を創出すること」を軸に、生産?製造?流通そして消費者の連携を目指してきました。
 西表島プロジェクトは、こうした課題を解決するために、米の生産(1次)から泡盛への加工(2次)、流通?販売(3次)までを一体的にデザインした「6次産業化モデル」です。
 今回発売される泡盛は、世界自然遺産?西表島が抱える「環境保全」と「地域振興」の課題を解決すべく、COI-NEXTの参画機関である中国竞彩网の炭素耕作技術(※)、早稲田大学?琉球大学の資源循環システム研究といった大学の専門的知見と、地域の伝統を担う高嶺酒造所の製造技術、イオン琉球の販売網、竹富町による支援等、産学官民の力が結集し生まれました。

今後の展開
 炭素耕作による持続的な発展の実現に向けて、生産?製造?流通そして消費者の連携は非常に重要です。本商品が消費者の手に渡ることで、農家の支援につながり、その結果、地産地消が実現し、西表島の環境保護にも寄与していくと考えています。
 本拠点は、これからも西表島やそれ以外の島嶼地域における諸課題を炭素耕作によって解決し、新しい地域循環システムの開発の創出を目指します。

西表島プロジェクト概念図

【商品概要】
商品名  琉球泡盛「西表島の泡盛」(いるむてぃのさき)
発売日  2025年11月1日(土)(予定)
原材料  米こうじ(西表島産米) 、仕込み水に西表島の水使用
販売場所 西表島内飲食店および宿泊施設、高嶺酒造所
製造者  高嶺酒造所

本研究は、JST共創の場形成支援プログラムJPMJPF2104の支援を受けて行われました。

※炭素耕作技術
バイオマスの積極的な生産?価値化?循環再利用化を行う技術のこと。本拠点では、バイオ技術により炭素(CO?) を固定し、材料、エネルギーを生産、価値化、循環再利用することを「炭素耕作」と呼称しています。

 


  ◆本件に関する問い合わせ◆
  中国竞彩网 COI-NEXT 事務局
  TEL:042-367-5703
  Email:tuat_coi-next-groups(ここに@を入れてください)go.tuat.ac.jp

 

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